2024.01.25

【調査レポート】20代の離職に関する調査

  • #調査レポート

定年まで1社で勤め上げるという労働観から、転職の選択肢が以前に比べて当たり前になってきている今、これからの時代を担う20代の離職の現状と、離職率低下につながる職場風土を明らかにすべく、調査を行いました。
5年前と比べて20代の離職率が上がっていると答えた割合は40%を占めました。転職へのハードルが低くなっている現状が見受けられます。
また、従業員数別でみると、離職率が10%未満の割合が最も低かったのが10,000人以上の企業という結果でした。「大企業は安定していて離職率が低い」という従来のイメージとは異なる結果となりました。
離職率低下に寄与する職場風土については、上下問わず自由に意見を言えて、上下関係なく適切な意見が尊重されることと、実力主義の方針であることが、20代の離職率低下につながることが分かりました。

【サマリー】

・直近1年以内の離職率は、15%未満との回答が過半数を占める68.9%でした。

・残業時間が長いほど、離職率が高い傾向がみられました。40時間以上と回答した群の15.0%が離職率が50%以上であると回答しました。

・10%未満の割合が最も高かったのは5,000~9,999人の企業の58.1%で、最も低かったのは従業員数10,000人以上の企業で40.0%でした。

・離職率10%未満の割合が最も高かったのは平均年齢が30代前半の群、次いで40代前半の群でした。

・5年前と比べた現在の20代の離職率に関して、40.8%は離職率が「非常に上がっている・上がっている」と回答しました。優秀だと感じる20代正社員の離職率についても同様に調査したところ、35.8%は離職率が非常に上がっている・上がっていると回答しました。

・「多くの職種で活躍できる汎用的な考え方・能力を有している従業員」と、「労働市場で求められる専門的なスキルを有している従業員」については、多いと答えた群の方が離職率10%未満の割合が高いという結果になりました。

・上下問わず自由に意見を言えて、上下関係なく適切な意見が尊重されることと、実力主義の方針であることが離職率低下につながるという結果になりました。

本調査を引用いただく際は、出所として「一般財団法人エン人材教育財団」と記載してください。